海で・・ 715
どうにか彩花よりもほんの数秒の違いであっても後にイクことが出来た事に胸を撫で下ろす…
僕はぐったりと身体を投げ出す彩花の腰を掴み、少しでも多くの性を吐き出そうと腰を迫り上げた…
「ああ……も、もう…もう…………………」
彩花は譫言のように言葉は繰り返した…
「彩花…」
手を伸ばすと、彩花はぐったりと身体を僕の胸に預けた。
「一馬くん……よかった……」
途切れ途切れの言葉。それでも彩花は柔らかな笑みを浮かべていた。
彩花が満足ならそれでよかったのだ。
「私でよければ、いつでも一馬くんと…」
「彩花のその気持ち、すごく嬉しいよ」
それは僕から去って行った唯のことを気にして言っていることはすぐに分かった。
優しい彩花…
僕は彩花の頬にキスをする…
「私は一番になんかならなくていい…一馬くんが寂しい時に私のことを思い出してくれればそれでいいよ…」
そう言う彩花の背中を優しく抱きしめる。
「彩花のことはいつだって忘れなんかしないよ。これからもよろしくね」
「ふふっ、一馬くんは優しいのね」
しばらく僕らは生まれたままの姿で、抱き合っていた…
「ところで、彩花ってどんな本読んでるの?」
「ふふっ、それは秘密です♪」
笑いながら、ヌルっと抜け出す僕のモノにティッシュを宛てがってくれる…
こんな後処理まで分かっているなんて、君の探究心には頭が下がるよ;…
「ほんと…力を持っている時とは大違いなんですね…」
僕の膝の間に入り、僕のソレを拭いながら彩花は言う…
「あんま見るなよ;…普段のこの状態を見られる方が、なんか恥ずかしいよ;…」