海で・・ 700
ちょっと唯さん、これから僕に何するんでしょう。
誰もが認める美少女の笑顔が、今はとっても怖いんですけど…
唯のしなやかな指が、僕のズボンの股間周りを集中的に撫で回す。
室内は冷房が効いているのに、それ以上に変な汗が僕の身体にまとわりついてくる。
それは唯も一緒なのか、ワイシャツの下のピンクのブラがくっきりと透けて見えるのだ…
「ゆ、唯…こんなことして誰かに見られたら;…」
掠れた声が上擦ってしまう…
「屋上だって危なかったんだから、ここでもスリル味わぉよ…」
唯のまさぐる手がズボンのチャックを下ろす…
「スリルって;…そんな趣味、僕には無いよぉ;…」
思わず情けない声が漏れてしまう。
なおも抗議し続けようとした僕に、唯は不意に、唇を重ねてきた。
「んっ!?」
軽いものではない、舌を差し込んでくる、ディープキス。
唯は身体を預けてきて、ふくよかな胸も僕の身体に押しつぶされる格好。
少しの間キスを堪能して唯は唇を離す。
「一馬のことが好きで、好きで好きで…どうしようもないの…」
可愛い顔を、涙に濡らして。
「どうしたの?…今日の唯なんか変だよ…」
僕は親指でその涙を拭い取る…
唯は大きな瞳を潤ませながら、僕の目をじっと見つめてくる…
「ん?…どうした?…」
なんだかドキドキしてしまう…
唯は何も答えず、また唇を重ねてきた…
僕の太腿から膝の辺りに跨り、背中に手を回して抱きつく。
唇はしっかり重ねられて離れる気配はない。
少々の苦しさも感じながら、僕はなるべく唯の期待に応え、そのままの体勢を維持した。
切り揃えられた前髪を撫でる。
キュッと閉じた瞳から、一筋涙が零れ落ちる。
なんだろう、こんなに唯に愛おしさを感じたことはない…