海で・・ 680
「ごめん、一馬がこんなになっちゃったの、私のせいだから…後で責任とるから…」
成美がそう言って僕に謝る。
「い、いや、そんな…」
正直こうなるなんて思わなかったから、僕もどうしようか…
「うちの部室に行けば、替えの制服たくさんあるから…」
植田先輩が言う。
よかったよぉ〜植田先輩がいてくれて…、まあ考え無しだったのは僕も一緒だから、成美を攻めることなんて出来ないよね;
「それじゃあ私も脱いじゃおうかなぁ‥」
「うぇ?!植田先輩までぇ?」
「だって3人ともスッポンポンなのに、私だけ服着てるっていうのも変じゃない?」
いえいえ;…変なのは寧ろこの3人の方だと思いますけど;…
それでもニコニコしながら自分の服に手をかけて脱ごうとする植田先輩…しかしその手が遮られた。
なんとも意外な形で。
「ん、んんんっ、んん…」
涼が植田先輩の身体を抱き寄せ、即座に唇を奪ったのだ。
…こんなに積極的なの、初めて見たぞ。
「…彼、なかなかやるじゃない」
それに対して、成美の心に火がついたようだ…
当然その欲情は僕に向かって…と、思うよ、誰だって思うだろ?…
成美さん;…やっぱり貴女って自分の欲望に素直に行動する人なのね…
てか感心している場合じゃないだろ!
「成美…その抱き着いてんの…涼の背中なんだけど…」
「やだぁ一馬ぁ〜そんなの分かっているに決まってんじゃないぃ〜さあ一馬も一緒に楽しもぉ!」
一緒に、って、何をするの、何を…
「ねぇん、一馬ぁ…」
成美は物欲しそうな目で僕を見つめ、お尻を左右に振って誘惑する。
…この人は、もう。
涼と植田先輩がいつからこの関係が始まったのかは知らないが、僕らのほうが先なのは明らかだ。
ならば、見せ付けてやるか?と思いながら、僕は成美の腰をグイッと掴んだ。