海で・・ 673
「翔がそこまで言うなら、考えないことも無いけどさ…」
まあ男の友情ってやつ?
「流っ石、一馬くん!!…だったら俺も協力するからさぁ!」
僕の手を両手で握りしめてくる翔…
端から見たら、危ない2人と思われそうだよ;…
「ありがとう一馬くん、千葉くん…それに陽菜ちゃんも協力してくれるのかな…」
僕らを見て、ミキさんが微笑む。
…側にいるのをすっかり忘れていたのは内緒だ。
「はい…俺からも何とか言ってみます」
「そう、心強いよ」
まあ確かに工藤さんが来てくれた方が、ミキさんと2人の時間は持てるよねぇ。
ああ言っている以上、当然翔は工藤さんと同じ部屋で寝るだろうし…そうなると僕はミキさんとぉお泊まりだぁ★
「どうしたの一馬くん?、何か顔が赤いはよ…」
「おっ?またスケベなことでも考えてたんじゃないのかぁあ?」
「まさか;お前じゃねーって;…」
図星を刺され、僕は否定しながらも尚一層に赤くなってしまった;
…気を紛らせようと、プールに視線を向けた。
水着姿ではしゃぐみんなの姿が、何だか眩しく見える。
工藤さんも楽しそうで、本当に良かったと思う。
プールから上がってきた人も何人かいる。
上がった直後の水に濡れた姿が、いっそう美しく見える。
まるで丘に上がって来たばっかりのアリエルみたいだ…なんて少女のようなことを思いながらも、やっぱり僕は男の子だった;…
自然と股間が反応してしまう;…
僕は何気にポケットに手を突っ込み、気づかれないようにソレを握った…