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海で・・
官能リレー小説 - 年上

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海で・・ 667

「まあそういうことなら、無理しないで…気持ちの整理がつくまで待っているから…」
「部長…」
「だから辞めるなんて言わないでよ…」
「は、はい!」
相楽先輩のその言葉に勇気づけられたのだろう…工藤さんの表情が明るくなった。

相楽先輩は軽く手を振り、帰っていく。

「鈴木くんも、心配してくれてありがとう」
「いや、僕も、あんなところ見ちゃったらさ…」
「あの時、助けに来てくれて、ホントに嬉しかったよ…じゃなかったら、私」
「それ以上は、ね」
「うん」

やっぱり工藤さんは笑顔のほうが可愛い。
千葉よ、こんな可愛い彼女、泣かせたら絶対許さないからな…なんて心の中でちょっぴり思ったり。


そして、工藤さんは次の日から元気に部活に復帰するのだった…

ホッと胸を撫で下ろして、水面から脚を出す彼女の姿を屋上から見下ろしていた。

「ありがとな一馬…陽菜にアドバイスしてくれて…」
横の千葉がボソッと言う…

“鈴木”から“一馬”と初めて呼ばれたことに照れ臭さを感じながらも、悪い気はしない…寧ろ嬉しかった。

「あれは僕じゃないよ…工藤さんを励ましたのは、相楽先輩だよ…」

「でも、お前がいなかったら、先輩だって動けなかったはずだよ…やっぱり一馬ってすごいと思う」
「そんな男じゃないよ、僕は」
嬉しくもあるけどやっぱり恥ずかしいのか否定気味になってしまう。

「それよりも翔、今度はお前が男を見せる番だからな」
「ああ、わかってるさ…」

千葉のことを“翔”とさりげなく呼んでみた…
翔もそれに気づいたようで、頬を僅かに上げたが、あえて何も言わなかった。

「そっちに関しては一馬が先輩だからな…いろいろ教えてくれよな…」
「何言ってんだよ…女を知ったのは、翔、お前の方が早いんだぜ…」

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