海で・・ 648
「2人とも裸族なんですよね…」
「ふふ、ドキドキしちゃった?…」
「あっいえ;…僕はあかりさんで慣れていますから…」
「それじゃあ一馬くんも裸族になればいいんだよぉ!…」
そう言ってみゆきさんは、僕のスウェットをスルッと足音まで落とす…
「そういう話じゃないでしょう!」
僕は先にお風呂は済ませてますし。
「お家の中でくらいは自分を解放させなくちゃ、ストレス溜まる一方だよ」
「いや、そんなことないですから…」
みゆきさんはそんな僕を見ながら風呂場に入っていった。
僕はスウェット片手に慌てて洗面所を出る。
あのままだと、浴室に引っ張られ兼ねないもんね;…
「あら?一馬くん…パンツだけになって、どうしたのよ?」
あかりさん;…僕のこんな姿には、いち早く反応するんですね;…
「いえちょっと濡れちゃって…」
みゆきさんに脱がされたなんて言えないもんね;…
「ふふっ、しょうがないな、洗濯機に入れて来なよ」
「うん…」
あかりさんは何か悟った風に僕を見て微笑んだ。
「ごめんね、一馬くん」
「?」
「私たち、ううん…特に私だよね。いきなりやってきて迷惑ばかりかけてきたんじゃないかな…自分勝手だし…」
「えっ?そんなことぜんぜん思っていませんよ。返っていろいろやって貰っちゃって、申し訳なく思いますよ。」
「ほんとに?…」
「はい。もうあかりさんのいない生活なんて、僕には考えられませんから…」
「よかったぁ、そう言って貰えて安心した…」
「父さんとの子供も産まれるんだから、あかりさんはもう家族ですからね。」
「ぇ……ええ、」