海で・・ 587
「えっ?え…水内さん…」
「…お願い、唯って呼んで…」
「ゆ、唯?」
「私…鈴木くん…うぅん、一馬のことが、好き…」
細くしなやかな指が、僕の股間の上でそっと動く。
「そ、そんな、されたら…」
「私じゃ、ダメかな…」
頬を赤く染め、切ない表情でこちらに近づく唯。
「ダ、ダメじゃないけど…」
首を動かし、誰かいないかをもう一度確認する…
こんなとこ見られたら、学校中の噂になるに決まっている…
「それじゃあ…いいよね?」
確実に重量を増していく僕の股間は、唯の指に掴まれた…
唯の指が、僕の股間をゴソゴソと動き回る。
それに、興奮しないわけがない。
そこは、一気に硬さを増し、唯の手のひらの中で膨らみだす。
「時間は限られてるから、早く済まさないとね」
唯は僕に向かって微笑んだ。
…今日一番の笑顔だった。
「唯は…他の誰かにも、したことあるの?」
手の感触に耐えながら、僕は尋ねた。
「やっぱり…そう思うよね…」
唯は手の動きを止め、小さく呟くように言う…
その悲し気な口調は、聞いて欲しくは無かっと言っているようだった…
「あ、ごめん…そんなことは気にしないけど、ちょっと積極的なんで、どうなんだろうと思っちゃって、つい…」
「大丈夫だよ、一馬がそんな顔することないじゃない」
「でも…」
「したことあるよ。もちろん、その先のことも…でも、無理矢理で、独りよがりで、全然いいとは思えなかった」
…
「好きな人には、私から、してあげたいと思えるようになりたくて…」
唯は僕に顔を近づけ、キスをせがんできた。