海で・・ 582
「あれ?…すっかり片付けてくれちゃって、出る前より綺麗になってるぅはぁ〜」
帰って来て開口一番にあかりさんが歓喜の声を上げた。
これは初音のお陰だよ…
皆と話しながらも、シンクをピカピカに磨いてくれていたもんね。
「これなら毎週でも外泊して、一馬くんにお泊り会して欲しいはぁ〜」
横で父さんが目を白黒させていた…
昨晩は散々あかりさんに…ヤられちゃったのかな?;…
父さんは言葉少なに2階に上がっていく。
どうやら相当お疲れの様子で、その反面あかりさんが元気なのは…まあ、アレでしょうね。
「一馬くんは楽しかった?」
「へ?」
「お友達呼んでいたんでしょ?」
「え、ええ、まあ…」
「こんな綺麗にしてくれた所を見ると、やっぱり女の子よね?…」
そんなに瞳を輝かせて、貴女は何を期待してるんですかね;…
「女の子と言っても2人っきりじゃないし…男の友達も呼んだからさ…」
「へぇ〜そうなのぉ?…それにしてはティシュペーパーが随分減っているんだけどぉ…」
空に近いティシュボックスをカタカタと揺らし、あかりさんはニヤリと笑う…
僕らがやっていたのは、乱交とかスワッピングっていうのだろう…そりゃ一気に減って当然だ。
「お楽しみだったみたいね」
「はい…」
「若いって羨ましいわね〜」
…いえ、あかりさんも父さんか何度もしたんでしょう?
「あかりさんだって、まだ充分に若いじゃないですか…」
「やだぁ〜そんなこと言ってくれるの一馬くんだけよぉ〜」
あかりさんは嬉しそうに身体をよじる…
「そうですか?…どっちにしても、僕はあかりさんぐらいの女の人に魅力を感じますけどね…」
そう言いながら、頭の中はミキさんを考えていた…