海で・・ 573
「うん…そうだけど」
「なら悪くないよ…何か手伝うことある?」
「大丈夫。一馬はゆっくり待っててね」
僕はソファーに座ってキッチンの様子を眺める。
初音は手際よく料理を作っている。
ホントに母親がいるような雰囲気に感じる。
初音はいいお母さんになるんだろうな…
やっぱりあの豊満な乳房のせいで、人一倍母性を感じちゃうもんね…
僕は昨日あれ程出したというのに、朝はしっかりと主張している朝勃ちを押さえながら、初音の揺れる乳房を、何気に盗み見ていた…
あれが気になってしまうのは男の悲しい性…
もうすぐ、男の視線がそこに注がれる時期がやってくると思うとちょっと心配かもしれない。
「ん?どうしたの一馬?」
「い、いや、なんでもないよ…」
気づかれたらちょっとヤバイ。
「一馬もうちの部活に来てみる?お客さんには手作りのお菓子を振舞ってるんだ」
ああ初音はそんな部活に入っていたんだよね。
「お客さんとしてならいいけどさ…まさか勧誘はしないよね?」
「クスッ…一馬はいろんな部に誘われてるから、勧誘恐怖症って訳ね?…」
「いや;恐怖症ってことでも無いけどさ…何だか面倒になっちゃってさ…」
「仕方ないよ…一馬みたいな男の子…皆欲しいもん。」
初音はそう言って微笑む。
確か料理研究会だったか、同好会だったか…そんな部活だった気がする。
あくまで先入観ではあるけど、そのような部に男がいるとは考えられない。
見学に行くのも勇気がいる。
「大丈夫かな…僕が行くと浮いたりしないか不安だな」
「そんなことない。今の時代、男も料理できないと…それに、料理できる男の子はかっこいいと思うよ」