海で・・ 562
それが何の声なのか、僕はすぐに理解した…
真帆…一人でヤッてるんだ…
曇りガラスの向こうに微かに見える肌の色…
僕の心臓はドキドキと高鳴ってくる…
ゴクッ…
ここで声を掛けていいものかどうか…迷っちゃうよな…
「んー、ふぅ、はああん…」
真帆の声がいったん聞こえなくなる。
「真帆…」
僕は意を決して声をかけた。
「あっ、一馬くん…」
まさか聞かれていたとは思わなかっただろう、驚いたような声が扉の向こうから上がる。
「ごめん、なかなか出てこないから、様子を見に来たんだ!」
僕はあくまでも真帆が一人Hしていたことなど気づいてはいないかのように、努めて明るく声を出した。
「あ、心配掛けてごめんねぇ…」
声と共にゆっくりとドアが開き、白い湯気が僕のいる脱衣所に流れ込んでくる…
湯気の向こう、綺麗な肌が見えた。
ほんのり上気してピンクに染まっていたのは、さっきまでの行為のせいか、それとも…
「心配した?ごめんね…」
「いや、そんな…初音が、真帆が元気がないって言ってて…」
「そんな…まあ、なんていうのかな…隣で、茜が、あんなの…見ちゃったから…」
「僕もやっぱり戸惑っちゃったよ…なんか梨花さんの家でヤッた時とは、違うよね…」
まあ僕は隣の部屋にいたからまだ真帆よりかマシなのかもしれないけどな…
「うん…あの時は男の子、一馬くんだけだったし…」
僕にとってはハーレムって状況でしたよね;…