海で・・ 559
「…でも良かったかな、初めて他の男としたことで」
「…何が?」
「一馬がいいな、ってこと。何より優しいし」
「…そうか」
はにかむ茜。なんだか照れてしまう。
でも、その言葉は、男としては嬉しいことだった。
「それに、見掛けに騙されちゃっいけないことも学んだしね…」
おい;…そういうことかよ;
彰人に歩み寄り、ズボンの前立てを捲くり上げる茜…
ビョ〜ンと現れた亀頭の張った毒キノコみたいな大きなソレに、僕はなんだか笑ってしまう…
「あんなことになるんだったら…高柳にしておけばよかったかな…」
「あ、涼なら今、僕の部屋に一人でいるよ…」
「一人でぇ?…」
「ああ、一人で頑張ってるから、手伝ってやってくれよ…」
「手伝う?…あぁ、そういうこと…」
茜は一瞬ポカンとしたが、すぐに何かわかったようで
「アイツも、真帆のことが好きなんだってね」
「そう、デートに誘ったけどあっさり断られた」
「一馬としては、ホッとしてる?」
「…微妙だね、気持ち的には半々だね」
「だから私を宛てがうって訳ぇ?」
「あ;いやそう言う訳じゃなくてさ…」
「ふふふ、冗談よぉ。私だって高柳みたいなイケメンくんと寝れるなら大歓迎だはよ…」
茜はそう言って彰人の勃起を握り絞めた。
「茜…、お前ってホントいい奴だよな‥」
「でしょ?…こんないい女を他の男に送り込むなんて、後で後悔したって知らないぞぉ〜」
「ははは、後悔なんて、そんな…」
「だよね〜…」
僕も茜も笑顔ではある、だけど。
「私の方が後悔しそうだよ」
「…そんな繊細には見えないけどね」
「あっ、笑ったな〜」
なんというか、茜は恋人というより、軽口を叩きあえる友達みたいだ。