海で・・ 490
まあ楽しむといっても、父さんがあかりさんに振り回されることは分かりきっているけどね;…
きっと寝せてももらえず、精根尽き果ててグッタリと帰ってくる父さんの姿が、今からでも見えるようだよ;
男はつらいね;…
「どうした一馬?…俺の顔に何か着いてるか?」
キョトンとした顔で僕の顔を見つめてくる父さん…何も考えてないな;
先のことを深く考えないその性格だから、父さんはあかりさんと上手くやっていけるのかもしれないね;
その夜は浴室でも寝室でも、あかりさんの悦ぶ声は聞こえなかった。
きっと旅先でヤリまくるつもりなのだろう…
父さんには同情しつつ、男として頑張れ、と思っておく。
週末のことを楽しみにしながら、僕も眠りにつく。
翌朝…
普段だったら絶対に寝ている早朝に、父さんとあかりさんを見送る。
「父さんたちがいないからと言って、羽目を外すんじゃ無いぞ!」
…その言葉、そのまま父さんに返しますよ;
「やだなぁ〜もう子供じゃないんだから、自分のケツは自分で拭けるからぁ―!」
そう言いながら父さんとあかりさんの背中を見送り、車のエンジン音を確認し、出て行くのを見た後、部屋に戻る。
『父さんたちが行ったから、いつ来ても大丈夫だよ!』
参加者全員に一斉にメールを送る。
…こんなに早い時間ではあるが、みんな待ち望んでいるだろう、早く来て欲しいのだ…
一番近い茜ん家からでも、まだ時間はあるよな…
僕はシャワーを浴びる為バスルームへ…
昨日はバタバタしちゃって、入りそびれちゃったからね…
まあまだ汗をかく季節でも無いんで、入りらなくてもいいと言ったらいいんだけど、やっぱ何があるか分からないしな…
そんなことはあるわけないよ;…と思いつつ、皮の中をいつも以上に洗ってしまう;…