海で・・ 489
「ふふっ…ごめんね。お土産買ってくるから、期待しててね」
「普通のものでお願いしますねー」
「一馬くんったら…私が普通じゃないと?」
…だって、あのパンツはねぇ。
「うふふ、お互いに楽しめるといいね」
「そうですね」
あかりさんはそう言って、1階に下りていった。
スワェットに着替え、明日に備えて部屋を掃除する。
まあ最近は毎日あかりさんが掃除してくれるので、前みたいに山となったティッシュのごみ箱や、散乱していた週刊マンガなんかをかたずける必要は無かった。
僕のやらねばいけないことといったら、ベッドの下に隠してあるエロ本を箪笥の奥に移し替えるぐらいなんだけどね;…
それでも貯まりに貯まったそれらの量はハンパなくて;…結構重労働だったりするんだな、これが;
秀人を筆頭に、悪友たちが読み散らかしてきた過去の遺産のようなものだ。
他の奴らは場所がないだの親が厳しいだの言っていつの間にか僕の部屋が溜まり場、置き場になっていたんだよね。
彰人と涼だけなら見せてやってもいいけど、女の子もいるんだからそうはいかない。
重い箱を箪笥の奥にしまい込んで、作業は終了だ。
まあここなら見つかることもないだろう…
ついでにあかりさんがくれた、あのちょっとHなパンツの数々も引き出しの奥へと移動する。
こんなもんが見つかったりでもしたら、服装のセンスを疑われる以上に…
『一馬くんがぁ掃いたとこぉ〜みぃたぁいぃ〜』なんて…絶対言われそうだもんね;…
大方、見られると不味いものはしまい込むことができた。
これで、明日のパーティー?を迎える。
「一馬くん、ご飯できたよ〜」
あかりさんの声がしたので、1階に下りて夕食を食べる。
父さんも、明日は朝早いんだから、早く家に帰ってこれてよかっただろう。
2人で楽しんできてください。