海で・・ 482
「えっ?なんでそんなこと知ってんだよ…?」
涼が尽かさず優ちゃんに突っ込む。
あ、言っとくけど、優ちゃんとはまだやってないよ;…
「そんなことちょっと話せば女の子だったら大抵分かるよ〜、それに美男子は三日で飽きるって言うでしょ〜」
…それって、美女の間違いじゃ;…
「一馬くんくらい優しい人だったら、どんな女の人でも好きになっちゃうんだよ。クラスが違っても、先輩でも、先生でも!」
…おい、言い過ぎだぞ、優ちゃん。
「…なんだと…俺たちと一馬にはそんな圧倒的な差があったのか…」
彰人はかなりのショックのようだ…そんなに落ち込むことか?
「おお、女にしか分からないフェロモンみたいなもんが、一馬からは発っせられてんのかもしれないよな…」
僕の脇を上げ、クンクンと鼻を鳴らす涼…
お前;…それってちょっと違うんじゃないの?;
「馬鹿ねぇ〜、高柳くんも芝田くんも滅茶かっこいいんだから、一馬くんを見習えば直にいい男になれるってぇ〜」
優ちゃん…何発破かけてんの?
「直にかぁ〜…一馬お前、明日暇だろ?」
唐突に聞いてくる涼。
…なんか嫌な予感がするんですが。
「頼む、俺たちにモテる方法を教えてくれよ、師匠!」
彰人がこちらを向いて両手を合わせる。
「し、師匠って…大袈裟だろ…」
それに、モテるって…僕だって正直なところ、自信なんてないんだよ…
「来たきゃ来てもいいけど…狭い家だぜ…」
「えっ!?…一馬ん家行っていいの?」
あっ、家に来たいなんて言ってなかったか;…
「ぅ;…まあいいけど…」
こうなると、せっかく女の子と一夜を過ごせるチャンスが惜しくなる…