海で・・ 454
「修!いくら芝居だからって、アンタ3Pとか何とか言わなかったか?…」
成美…さん、眉間に血管浮き出てますけど…
「あ、だから…この役はそういう狂暴な奴で…;」
「ふぅ〜ん、それで股間までおっ勃てている訳なんだぁ〜」
「ぅあ;…これは男にとっては自然現象みたいなもんで;…なあ、一年坊主!」
ちょっとちょっと…僕に振らないで下さいよぉ;…
「まあまあ、リアルさを追求してちょっと行き過ぎちゃって、私が悪いんだよ…」
「いや、瑠璃は全然悪くない!修とは後でじっくりお話するわ!」
成美…さんは大賀さんの腕をつねりながら部室へと消えていく。
「お、俺はそんなつもりは…」
「うるさいうるさいうるさい!!!」
…うわあ…かなり怒ってらっしゃる…
僕とのことはすっかり棚の上にあげちゃって…
やっぱり女の人って…怖いです;…
「でも一馬くんが血相かいて助けに来てくれるなんてぇ嬉しかったなぁ!」
「真帆…そ、それょあ当然だよ…僕は真帆のカレシなんだからさ…」
そう言ってみるが、かなり照れ臭い。
それに、正直大賀さんにビビっていたからな…
「ふふっ、嬉しい!」
「それにしても真帆の演技もなかなかだったよ。本当に襲われたのかと思ったからね…」
「そう思ったよね!真帆ちゃんは女優の素質あるよね!」
植田先輩が言う。
「そう言って貰えると嬉しいです。何せ無我夢中でしたから、涼くんの顔ばかり浮かんで…」
「おい!僕じゃないのかよ?!…」
「ごめんなさい…この芝居の相手役、涼くんなもんで…」
役に入り込んじゃうのって…大賀さんだけじゃないのかよ?;…