海で・・ 433
「んん〜」
あかりさんが声を上げる。
しかし目覚めることはなく、少し体がもぞもぞ動いてまた止まる。
「仕方ないか…」
僕はあかりさんの身体を抱きかかえた。
「えっ、あかりさん、すごく軽い…!」
あまり力を入れることなく、あかりさんをお姫様抱っこ出来てしまって驚く。
そのまま何なく2階へと運んでいける。
あかりさんが来てからは入ることもなかった父さんたちの寝室…
母さんがいた時には感じもしなかったキングサイズのベッドが、やたらと艶かしく感じてしまう。
ベッドサイドテーブルに置かれた正方形の小箱…
ゴミ箱にはティシュペーパーが山となっていた。
父さんもやるよなぁ…;
ここで発っせられる声に毎晩悩まされてながらも、男として父さんを頼もしくも思ってしまう…
あかりさんの身体をベッドに降ろす。
スースーと寝息を立てて眠るあかりさんは少女のように見えて実に可愛らしい。
よからぬ思いも湧いてしまうがそこは我慢する。
「毎日、頑張ってくれているんだよな、僕のために…」
あかりさんも疲れているんだ…
「いつもありがとう、あかりさん」
そう声をかけて、寝室を出る。
どこか後ろ髪を引かれつつも、今日は悩ましい声を聞かずに済むと思い安堵もする。
まだ濡れた髪をタオルで擦りながら、自分のベッドにダイブする。
身体を伸ばすと、自然と欠伸が沸いたきた。
疲れる1日だったよな…
学校のトイレで抜いちゃったもんな…
とはいえあかりさんのせいなのか、まだまだソコは元気だった。
僕も父さんの子だよな;…
自然と手はソコに伸びていた…
さっきまでのあかりさんの姿もそうだが、今日は他にもいろいろあったな…
真帆、ミキさん、工藤さん、相楽先輩、板野先輩、そして歩美さん…
代わる代わる思い浮かぶ顔。
その笑顔だったり、水着姿だったり、歩美さんは…