海で・・ 430
「衣装が可愛くて、それだけで入部して、練習はハードできつかったなぁ」
当時を懐かしむあかりさん。
「…しかし、まだ足上がりますね」
見えたモノは当然スルー。
「まあ、今もジムで運動してるからね」
「一馬くんは部活とか考えているの?」
「…うーん」
「入った方がいいよ〜。せっかくの高校生活なんだからさぁ〜」
ストレッチのように身体をくねらすあかりさん…なんだか目が離せないんですけど;
「そうですよね。僕もどこかには入りたいと思ってはいるんですけどねぇ…」
「あ、みゆきちゃんの部に入れてもらえば?」
「へぇ?浅倉先生?…彼女って何部の顧問なんです?」
「ええと、卓球部。みゆきちゃんはもともとやっていたし、前の学校でも顧問をしてたと思う」
…卓球かあ。
まだ取っ付きやすい方だろうか。
…そして、みゆきさんって他校から転任してきた人だったのか。今初めて知った。
「出来ますかねぇ?…僕に卓球。」
僕はラケットを振り回すポーズをつくる。
「うぅ〜ん…ああ見えて結構キツイって言うよね…」
「遊びでのピンポンとは訳が違いますよね…」
「そう、温泉地でのピンポンでしょ〜。あ〜温泉行きたくなっちゃったぁ〜」
…どこからそういう話になるんですか!!あかりさん…
ああ、そういえばこっそり見た父さんのパソコンの中に、あかりさんと温泉旅行に行った写真があったような。
アナタ相当楽しんでるような気がしますが違うんですかそうですか。
「一馬くん、GWにお父さんと3人で旅行とか行かない?」
「また気の早い話ですね…」