海で・・ 420
「そ、そうでしたか…」
いや、不意を突かれたり、海パンが脱げたり、工藤さんにそれを見られたり、いろいろあったけど、それ以上に迷惑かけてないか、心配だな…
「シンクロ部の見学だったのね」
新城先生がニコッと微笑んだ。
この人も香織さんと同じくらいの年齢か、可愛らしい方だ。
「はい。慣れないことするといいことありませんね…」
「そうなの?…私もコレ穿いた鈴木くん、見たかったなぁ〜」
あの競泳用パンツを左右に広げて観察する新城先生…
あれ?ってことは…
一抹の不安が過り、掛け布団の中で下半身に手を伸ばす…
マジかよ…;
案の定、僕は全裸だった…
いったい何人の女の人に僕の全裸を見られたのだろう。
恥ずかしくて仕方がない。
「鈴木くん、顔が赤いよ。風邪引いた?」
「そ、そういうことでは…」
「……そう、なら、そっちか」
新城先生はニコリと微笑んだ。
「男の子はそうなのかな…でも、恥ずかしがることないと思うよ」
「は、はい…」
そうは言っても、男として恥ずかしいものは恥ずかしいですよ;…
「ちょっと怪我してないか身体視せてねぇ。」
笑顔のまま、布団を勢いよく捲り上げる新城先生…
ぅわぁ…;
僕は慌てて両手でソコを隠した。
「隠さなくてもいいのよ。私も見慣れてるから」
余裕の笑みを見せる新城先生。
…って、さっきの言葉も解釈しだいではやばいような。
「怪我はないわね。何事もないのが一番だから…」
含みを持った笑い。
「ねえ、手をどけて、見せて欲しいな…」