海で・・ 417
そんな彼女に対して、照れた笑いを浮かべるしか出来ない。
まさか助けて!だなんて、言える訳ないもんね…;
「ぜんぜん生えてない訳じゃないよね…?」
相楽先輩…;答えを聞く前に僕の腕、上げてるじゃありませんか…;
「いっぱいじゃないけど、ちゃんと生えてるんだぁ〜」
板野先輩…;僕だって今年16ですからね;
「下は?」
へぇ?
何2人とも潜ってんですかぁ!?〜
何も潜ってまで調べるようなことじゃないでしょう!
「あはははは…愛美も成美もそこまで気にしすぎだよ〜」
近くにいた先輩が笑い飛ばしながら言った。
「あ、あの〜」
「ごちそうさまでーす」
「千葉先輩…」
工藤さんもなんか困ってますし…
僕…完全に遊ばれてません?;
てか、“ごちそうさまです”って、どういうことだよぉ〜;…
こうなったらもう、ミキさんに頼るしか手段は無いよ…
“ミキさ〜ん、貴女の大切な僕が恥ずかしめを受けちゃいますよぉ〜!”
あれ?…ミキさんは何処に?…
がしっ
!?ええっ!?
背後から羽交い絞めにされた。
「あはははは!まだまだ甘いわー!!」
えっ!?ミキさん!?
そのままミキさんにホールドされる形で水の中に引き込まれていく…
「ああっ、先生ズルーい!!」
相楽先輩と板野先輩が抗議の声を上げた…
うわぁああ〜!ミキさん〜!
訳も分からずプールの奥底まで引っ張られ、次には勢いよく水面に向かい浮上させられる…
バシャ〜ン!!
……………………ほょ?…
僕は水面から飛び出し、天高く跳んでいた…