海で・・ 401
「ええ勿論…一馬くんのクラスだと木崎さんと信藤さん…」
「えっ?!真帆が」
「あら、信藤さん友達なの?…彼女はジュリエット候補ナンバー1よ〜」
「うわぁ!真帆ちゃんのジュリエットに一馬くんのロミオぉぉ〜!一馬くんシンクロなんてしなくていいから、演劇部に入るのよ!」
ミキさん…;
…いくら可愛い妹だからって、そんな簡単に捻じ曲げちゃって大丈夫なんですか。
…あ、公には姉妹だなんて知ってる人僕しかいないよな。
「木崎さんは脚本家志望だから女優候補がまだ欲しいかな〜」
香織さんが言う。
茜がそういう才能があるってのも初めて知ったな。
「まあ、一度両方見学してみないと…」
『よろしくね♪』
2人に揃って言われました。
…そうだ、優ちゃん…どうするんだろう。
行動的なアヤさんだったら、迷うことなくシンクロを薦めるんだけど、妹の優ちゃんはそういう感じでは無いしな…
本当は優ちゃんの水着姿を見たいところだけど、まあ演劇部に見学行く時、誘ってみようかな…
優ちゃんのジュリエットだって、きっといい線いってる筈だしね…
…翌日。
教室に入ると、涼はすでに来ていた。
まあ、元から来るのが早いんだけども。
「おはよう、一馬」
「ああ、おはよう」
早速、涼に尋ねてみる。
「涼、演劇部に入ったの?」
「仮だけどね。最初は内田先生が顧問だからって軽い気持ちで見学に行ったんだけどね」
「女子ばかりなんだろ?…そんな中でいいのかよ?」
「だからさ、一馬も一緒にやらないか?…」
あれ?、僕が誘うつもりでいたのに逆に勧誘されちまったよ…
「そんなに演劇部っていいのか?…」
「ああ、内田先生を置いといたとしても、先輩たちも皆いいんだよなぁ〜」
お前…それってエロい意味でだろ?…;