海で・・ 398
…なんだろう、香織さんは女性としか交わらない人、というよりは箱入りのお嬢様のような気がしてきた。
「でも、いい経験になったわ」
「はあ…」
「シタくなったら、いつでもお貸ししますよ!」
「ちょっと、ミキさん…」
「もちろん、私が一番だけど!」
「ふふ…私にとっての一番は…美貴ちゃんだけど…」
「香織さん…」
仄かに頬を赤らめるミキさん…
なんだか妙な三角関係が出来ちゃったみたいだ…;
男としては女のミキさんに負けたような気もするが、あの巧みな触手や舌使いを考えると、それはそうだろうと納得するよ…
僕とミキさんも自分の服を着直す。
「一馬くんは、部活とか興味ないの?」
香織さんが聞いてきた。
「うーん、いろいろ考えてはいるんですけどね」
「美貴ちゃんのところとか」
…それ、言っちゃいますか。
「無理にとは言わないけど…」
ミキさんも困っているようだが…
「一応、見学には行こうかとは思っているんですけど…」
僕は靴下を穿きながら、ミキさんを見上げる。
「あそこは美貴ちゃんと藤堂先生のおかげで新入部員もいっぱいだから…」
「はい。噂は聞いています…」
「よかったら一馬くん…うちの部に入ってくれないかな?」
懇願するように僕を見つめるミキさん…
そんな風にされたら、断れないですよ…とも思うが
「まあ、一度見学してからで」
「うん、うちのクラスの工藤さんも一緒に参加してくれるみたいで」
…工藤さんか。
茜や優ちゃんと席が近くて、仲が良いんだけど、彼女もまた、見入ってしまうほどの美少女なのだ…