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海で・・
官能リレー小説 - 年上

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海で・・ 39


こうして、涙と鼻水でぐしょぐしょになりながらヤッタ、僕にとっては2人目の女の人との体験は終わった。

それでも、先生の中に精子を解き放った訳ではなかった。
それは根元で縛られたせいだとみえ、恥じながらも先生にその戒めを解いてもらうと、それは勢いも無くドロリッと流れ落ちた。

こういう行為もあるんだ・・と、僕はセック○の奥深さをちょっと覗き見た気がした。

「いつか・・スキンの着け方、教えるね・・」
廊下に出ると、森中先生はニコリと笑った。

僕はもうこの人とはヤル事は無いと思われたが・・・それでも「縛るんじゃなくて、ちゃんとですよ!」と、笑った。

そして別れ際、森中先生に気になる事を言われた。
「そういえば・・鈴木くんと信藤さんって似てるはね。
ううん、顔とかが似ている訳じゃないの・・ただ、寂しそうに遠くを眺めるとことか、雰囲気が似ているのよ・・そう、兄妹みたいに・・」

(え?・・・兄妹?・・・)

まさか、と思った。
僕の親父は信藤さんのお母さんである紀美子さんと関係を持っていたのは事実だが…
それに、信藤さんのお父さん・広隆さんは信藤さんが自分の娘と認めているし…

僕は先生に尋ねた。
「唯さんは、ミキさんと信藤さんの関係をご存知ですか?」

「ええ・・彩ちゃんから聞いてはいるけど・・担任としては軽はずみなことは言えないはね・・」
髪を後ろで引っつめた森中先生は、既に教師の顔に戻っていた。

「それじゃあ、父親が自分の子供だと思っているのに、実は違うなんてこと・・・ありえますか?」

僕に対して、突然に何を言い出すの?と、先生は驚きの表情を浮かべるが、それでもそれを問うことなく答えてくれた。
「世の中はいろいろよ・・血液型さえ一致していれば、何の疑いも無く、自分の子だと信じ育てる男は多いものよ。まさかDNA検査をしなければならないことを、妻がしたなどと、考えもしないのよ。」

確かに・・と思った。
今日のことだって森中先生の旦那さんは、まさか担任を受け持つ男子生徒と、学校中でセック○したなどとは、思いもしないのだろうと思えた。

「デキ婚が増える中、増々そんなケースは増えてるそうよ・・」
「そんなの・・酷いですよ・・」
僕は女というものが、少し怖くなった。

「母親のみが知る・・男って、哀れよね・・」

僕の中で、新しい不安が募る…

―帰宅。
今日も結局遅い帰りになった。
家に着いたときには日が暮れる直前だった。

「お帰り」
ドアを開けると、お袋が迎えてくれた。

親父と旅行に出かけていたが、お袋のほうは実家に立ち寄ったとかで帰りが遅れていた。
「何かあったん?」
「実家の近くで降りたから、ちょっと立ち寄っただけよ」
紀美子さんほどではないが、うちのお袋も見た目実年齢より若く見られることが多い。

しかし、このお袋は親父の複雑な過去を知っているのか…
森中先生の話を聞いたあとで、僕は若干不安な気持ちになっていた。

とは言え、今の親父とお袋は仲がよかった。
月に何度か、"カチャリ"と寝室の鍵を掛ける音が聞こえる時、2人はセッ○スしているのだと、僕は思っている。

「疲れたんじゃないの?僕は直ぐに塾に出るからさ、横になっていなよ。」
僕は痩せたお袋の背中に、手を宛てがう。
「そう?。それじゃ、そうさせてもらうはね。駅弁買ってきたから、食べて行って。」

病弱なお袋・・・
確か療養中の病院で、医療器具の営業マンの親父と出会ったのだと聞いた。

僕はソファーに横になるお袋を見ながら、"ガンバレ"と、心中で囁いた。

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