海で・・ 378
「ヤッたといっても…偶然のような事故みたいなもので…決して自分たちが望んでヤッた訳ではなく…」
「でも…セックスしたんでしょ?…」
「あっ…いや…まあ、何と言ったらいいか…その…;」
「いっぱい出したのぉ?…」
「ぅ…………は…い;」
「ふふふ、元気で良いことよ」
そう言って浅倉先生は僕の頭を撫でた。
…なんか恥ずかしいです。
「先生は、あかりさんの…」
「うん、お姉ちゃんから話はいろいろ聞いてるけど」
「別に、迷惑とか、困ってはないですから…」
「それならいいけど…無理矢理に押し掛けたみたいなところもあるし…」
「そんなこと無いですよ。料理とか洗濯とか、凄く助かってますよ…」
「そう?でも一馬くん、大切な童貞…奪われちゃったんでしょ?」
「あ、僕童貞って訳でもないし…別に無理矢理ってことでも無かったし…」
「あらそうなの?…私はてっきり経験無いのかと思っていたはぁ」
…そりゃそう思われても仕方ないよな。
まさか僕が何人もの人と経験したなんて見えないだろう。
…しかもこの学校にいる人たちと。
「先生は、あかりさん…お姉さんと、僕の父との関係は知っていたのですか?」
「うーん…かなり年上の人と付き合ってるってことは聞いたよ。最近は、あまり家にも帰ってなかったから…」
「そうなんですか…」
「あ、誤解しないで…仲が悪い訳じゃないのよ、お姉ちゃんが一人暮らしするようになってから、なかなか話す機会も無いのよね…」
「それだったら、いつでも家に来て下さいよ。あかりさんも喜びますよ!」
「それもそうね…アパート引き払って、鈴木家で暮らすみたいだし…これからは、ちょくちょくお邪魔すると思うは…」
そうなんだ…あかりさんは今だけじゃなくて、本格的に家に住むのか…