海で・・ 352
視覚に訴えかけないそれは、尚更に僕の想像力を掻き立てる…
パンパンと肌を叩く音は、正常体位なんだろうか?…それとも後背位なんだろうか?…
「あぁぁぁぁぁ…鈴木さぁ〜〜〜〜ん!」
あかりさんの喘ぎ声を聞く中で、僕の頭の中ではすっかり…あかりさんを犯していた…
…声は、聞こえなくなった。
あかりさんがイッたのだろう…
こんなに深い仲になったのにあえて名前で呼ばないあかりさんに少し疑問に感じながらも、想像の中で犯してしまった僕も、何なんだろう。
未だドキドキした気持ちと、興奮した股間の中、僕はカップ麺を手に取った。
3分経って.麺を啜っていると、汗も乾かぬ父さんが.額をテカらせながら下りてきた…
「なんだよ一馬…起きてたのかよ…」
父さん…僕も男ですから、そんな焦んなくていいですって…
「こっちこそ、なんだだよ…父さんいつ帰ってきたのさ…」
「こっちもいろいろ忙しかったのさ」
父さんはそう言いながら冷蔵庫からお茶を取り出し、コップに注いでグイッと飲み干す。
「一馬」
「ん?」
「あかりと、うまくやっていけそうか?」
「うん、僕は大丈夫だよ」
父さんのスウェットズボンに出来た膨らみは、まだ完全には静まってはいなかった。
今までは母さんが病気だったから、こんな光景を見ることも無かったけど、
案外、健康な親を持った子供は、親のセックスに遭遇したり、親父の勃起を何気に見てしまうことはあるかもしれないよな…
なんて思ってしまう…