海で・・ 36
僕はキスされたその唇を指先で押さえた。
「それなら、なんでこんなことを…」
「言ったでしょ?ちゃんとと着け方教えるって…
美貴ちゃんには彩ちゃんみたいな間違いは、おかして欲しく無いのよ…
鈴木君も男だったら、素直に私に従って…」
先生は、ポケットから5cm程の正方形のボックスを取り出し、ニッコリと微笑んだ。
(着け方を教えるって…?一体、何をするんだよぉ…)
僕は困惑しながらも、何処かで何かを期待している自分を感じた。
確かに着け方はよく分からなかった…
ミキさんとの交わりの中で、全く着け無いことも無かったが、それは何時もミキさんの手で装着してもらい、
射精後の始末も彼女がやってくれていた。
考えてみるとそれは、母親にオムツを変えてもらう赤子のように思え…
自分がどれほどミキさんに甘えていたか、改めて僕は恥じた。
思えば、ミキさんは大丈夫な日かどうか、自分でよく考えて僕とヤっていたのだ。
「今日は大丈夫な日だから、いっぱい中に出しちゃっていいよ」
と言われれば、遠慮なくミキさんの膣に思い切り出していたし、
「今日はちょっと、危ない日だから…」
と言われれば、ミキさんがゴムを着けてくれるか、外に出すか。
そういう意味では、ミキさんはしっかりとした大人の女性で、僕はまだまだお子様だと思えて、今森中先生に教えられているのが少し情けなく思えてくる。
「アヤさんは、どうするんでしょう…」
「責任感の強い彩ちゃんのことだから、中絶は考えてないと思うわ」
「う、産むんすか!?」
僕は裏返った声を上げていた。
「多分ね・・戸山君には迷惑は掛けないと、彩ちゃんは言っているけど・・」
「で、でも迷惑かけないと言っても、秀人が父親な訳だし・・」
「彩ちゃんは戸山君には知らせずに、産むつもりよ・・」
「そ、そんな・・なんで?・・」
「女はね・・お腹に赤ちゃんを身籠った瞬間に、母親になるのよ・・
無鉄砲なおち○んち○んを持った男には、一生分からないことよね・・」
そう言いながらも、森中先生の手は、僕のズボンのファスナーを下ろした。
ミキさんのことを想像したり、森中先生の悩ましげな色っぽい顔を見ていたせいか、僕の分身は見事なまでの勃起を見せていた。
「うふふ…この子が、美貴ちゃんを悦ばせてたのね…」
先生がうっとりとした表情を見せた。
「鈴木くんの、立派ね…」
ボクサーパンツが下ろされ、上ゴムに引っ掛かったソレが"バチッ!"と腹を打って、ヘソに向かい聳え勃っている。
僕は羞恥のあまり、それを両手で覆った。
自身のこんなに興奮した姿を女性に見られるは、ミキさんに次ぐ二人目だった。
そこに男である秀人を入れたとしても、三人目か・・などと、自分の経験の無さをどこか恨めしくもあった。
ベルトも緩められ、その重みで制服のズボンは撓んで床に落ちた。