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海で・・
官能リレー小説 - 年上

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海で・・ 345

あかりさんの身体が密着し、豊かな胸が僕の身体に押し付けられる。
唇が離れ、あかりさんの表情を伺う。

「一馬くんには、私みたいになってほしくないから…」
あかりさんは、涙を拭きながら微笑む。
「母が亡くなった後、私の父は新しい相手を追って家を出て行った。私は、ずっと孤独だったの…」

「父さんにはあかりさんがいてくれるから…僕にそんな心配はいりませんよね?…」
「もちろんだはぁ、あの人が二人っきりで生活したいって言っても、私は絶対一馬くんを一人にさせはしないはぁ」
「あ、ありがとうございます…」
何だかいいように話しを持っていかれている気もしたけど、再び唇を合わされと、そんな疑念など吹っ飛んでしまう。

「あかりさんは、これからどうするつもりですが…?」
「そうだね…できれば、一緒にいたいかな」
…その言葉には、少し複雑な気持ちがした。

「もちろん、お母さんが亡くなって、日が浅くて心の準備ができていないのはわかってる…でも、お父さんも、一馬くんにも、私と同じようにはなってほしくないから…」

これからの父さんと男二人だけの生活を考えると、嬉しいと言えば嬉しい…
あかりさんの料理が上手いのは経験済みだし、掃除や洗濯だって、父さんと二人だと気が重いのは確かだ…
それに…こんなコミニュケーションだって毎日とれるかもしれないのだ…

その後は狭い部屋を出て、何もなかったように過ごした。

―親戚の人も帰り、家には父さんと僕、そしてあかりさんの3人だけになる。
「お父さんにも、これからここで一緒に暮らす、って言ってきた」
「どうでした?」
「『俺のことはどうでもいい、一馬とうまくやってくれ』って」
まあ、父さんらしいというか。

「一馬くん、明日からは学校行く?」

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