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海で・・
官能リレー小説 - 年上

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海で・・ 334

「今回のことは本当にありがとうございました。一馬くんがいなかったら一生無かったかもしれないは…」
「いえ、僕は何も…」
「そんなこと無いよ。一馬くんがいてくれたから真帆もリラックス出来たんだと思うのよ。」
ああ、あんなに僕に突っ掛かってきたのは、真帆なりの心の整理だった訳か…

「また行きましょうね、梨花さんのお店」
「ええ、みんなでね」

車を降りる。
「明日からのために、ちゃんと準備しておくのよ」
「わかってますよ、先生」
ミキさんはちょっと照れながらも、可愛い笑顔を見せた。

ガタン!
と突然に玄関のドアが開き父さんが…

「な!何で父さん、いるんだぁよ!!」
突然の登場に面喰らってしまう。

「一馬!国立病院に行くぞ、母さんの容態が悪化した…」

え?…母さんが…

「始めまして、中原美貴と申します。載ってください、お送りいたします。」
「えっ…いや、そんな…貴女は?」
「F高校の教師です。詳しい話しは車の中で…さあ、載って!」
「あ…ありがとう、それじゃあ…」

バタバタと車に駆け込む父さん。
父さんは助手席に乗せ、僕は後部座席、真帆の隣に。

「な、何があったの!?」
状況を飲み込めない真帆、
「一馬くんのお母さんが…」
ミキさんが説明すると、真帆はそれ以上喋らなかった。

車は、母さんが入院している病院に向かう…

ミキさんと父さんは簡単な自己紹介を済ませ、当り障りの会話をしていた…
だけどそんなこと…僕の耳には入らなかった…

母さん…
そんなに悪かったなんて、父さんからは聞いていないよ…

隣の真帆が手の甲に掌を置いてくれる…
僕はそれを強く握りしめた…

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