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海で・・
官能リレー小説 - 年上

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海で・・ 33

それにしても、紀美子さんはどうして、僕と信藤さんが付き合うと、問題があるようなことを言ったのだろう?
そこには、親父も知らない、何か秘密があるんだろうか?

湯槽から親父が立上がり、湯は半分に減った。
ぶらりと垂れ下がる、親父のモノを何気に見る。
遺伝なのか、それは半分以上皮に覆われてはいるが、その色は自分とは比べものにならない程に大人だった。

もし親父のこれが無かったら、何の問題も起きなかったのかもしれない?などと憶測しながら、僕も親父に続き、脱衣所に立った。

―部屋に戻る。
あまり気は進まないものの、机に向かう。
受験生でもあり、定期テストも近いのだから、それなりにやっておかないとは思うのだが。

「ミキさんって、どの科目が得意なのかな…」
信藤さんのように教えてもらおうなんて気はないのだが、彼女の成績が上がったのはミキさんのおかげだろうから、気にはなる。

「ひょっとすると、ミキさん、来年の春から学校の先生になるとか…?」
そういえば、ミキさんは現在大学4年生だが、就活とかの話を一切聞いたことがないのに今更ながら気づく。

それでも、広隆さんのコネを使えばどこでも選び放題だろうし、遊んでいたって困ることは無いのだろうと思えた。

それで、時が来れば一流企業勤務か、医者か、弁護士かと結婚するのだろう・・・
どちらにしても、その相手に自分は入ってはいないと思えた。

男が結婚できる年令まで、僕はあとどのくらいあるんだ?・・・
ミキさん・・・ヤリてーよ・・
僕は参考書片手に、右手はスウェットの前立てに突っ込んでいた。

―翌朝。
いつも通り教室に入る。
秀人は…まだ来てないのか?

信藤さんは、相変わらず窓の向こうを見てばかり…と思いきや、こちらと目が合うとニコッと微笑んだ。
不意打ちにドギマギしたが嬉しかった。

「やあ鈴木くん」
「おはよう」
隣の木崎さんが声をかけてくる。
…何か意味ありげな顔だな。

―すると、木崎さんはどこかに向かって何かを指示する仕草を見せる。
それに反応した一人の女子がこちらにやってきた。

野上さん。
このクラスの女子の中ではひときわ明るい、ムードメーカー的存在だ。
しかし、今の顔はそんな野上さんらしくない顔。
手には、何かが入った紙袋が。

「鈴木くん…」
野上さんが今にも泣き出しそうな顔になる。
何事かと思ったのだが…
「鈴木くんのスニーカーに落書きしたの…私なの…本当にごめんなさい!!」
野上さんは、僕の目の前で深々と頭を下げた。

「あ〜?・・ああ・・」
確かに不愉快な思いをさせられたと、昨夕のことを思いかえした。
現に今日は、式典でもないのにロファーを履いて来るはめにあったのだ。

「で、何で野上さんがあんなことをしたんだよ?・・僕に恨みでもあんのかよ?」
僕は何時に無く低い声ですごんで見せた。

「それよりこれ、鈴木くんのでしょ?」
横から木崎さんが割り込み、野上さんを庇うかのように促す。

野上さんは顔を赤くしながら、茶色の紙袋を僕に差し出した。

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