海で・・ 309
そういう複雑な思いこそあれど、料理はしっかり美味しくいただきました。
最高でした。
「ごちそうさまでした」
「ふふ、まだデザートがあるけど?」
「「いただきまーす!!」」
同時に声を上げるミキさんと真帆。
別腹とは良く言ったもので、僕とて口の中にジワッと涎が涌いてくる。
甘いもんは女性の専売特許みたいに言われがちだけど、味覚に関して男と女の違いなどは存在なんてしないと僕は信じていた。
だから男の僕だって、甘いデザートに目を輝かせても、ちっとも可笑しくは無いはずだよね。
それに美味しいものはどれだけ食べても飽きないしね。
フルーツの酸味とアイスクリームの甘さ、冷たさが合わさって非常に美味しい。
「うーん、梨花さん、これ、すごく美味いですよ〜」
「うふふ、男の子の一馬くんにそう言ってもらえると嬉しいなぁ」
「いくら食べても太らない、一馬くんが羨ましいは…」
「ミキさんだって、ぜんぜん太って無いじゃないないですかぁ」
「努力してるのよ…一馬くんみたいに脂肪に縁が無い身体…理想だな。」
「一馬くんって、そんなにいい身体してるの?」
梨花さん…知ってるじゃないですか…;
「ええ、決してマッチョじゃないんだけど、全身に薄く張り付いた筋肉が狩猟動物みたいに綺麗なの…」
…その喩えは、少し恥ずかしいというか…
僕はもとがこうという感じなので、トレーニングしてるミキさんのほうが素晴らしいと思いますよ。
「筋肉ももちろんですけどー、お肌もつやつやすべすべで気持ちいいし、うらやましいんですよ〜」
真帆がさらに…
「へぇー…それはすごいなぁ…」
いやいや、梨花さんってば。