海で・・ 304
「もちろぉん!カノジョとしてでぇすよぉ〜。こう見えて、一馬くんって結構モテるんでぇすよぉ〜」
真帆…梨花さんはミキさんに聞いたんだぞぉ。。。
それに…"こう見えて"って…余計ですから…
「分かるは。ここの皆も、一馬くんのオシャレなパンツにドキドキしてるもの…」
「え?…あ、、、はい…」
確かに腰穿きのズボンの上から、ミキさんに買ってもらったブランドの頭文字が、見え隠れしていた…
…今日、しかも今さっき買ってきてもらったばかりなんですけどね。
「…ふーん、一馬くん、そんなパンツ穿いてたっけな〜」
真帆が興味あり気にチラチラ見てくる。
「…お前とはしばらく会ってなかっただろ…」
「一馬くん、自分でそれ選んだ?」
「あ、、ぅ…ん…」
「一馬くんはお尻が小さいから、そういうのがとても似合っているは…」
口篭った僕に、すかさず助け船を出してくれる梨花さん…
別にミキさんに買って貰ったこと…隠すことでも無いんですけど、つい…口篭っちゃいました…
当のミキさんは吹き出すのを必死でこらえているような顔。
…素直じゃない男で悪いですね。
…なんか、3人に見られると少し恥ずかしいな。
気を紛らわせ、落ち着かせようと水を一杯飲む。
「そういうのが好きなら、私も一馬君に買っちゃおうかな〜?」
梨花さんが笑う。
「…う、うぅ、私、よくわからないよ…茜と初音は一馬くんに着させたい服があるとか何とかって、この前言ってたけどさ…」
真帆は困り顔だ。
突然に茜と初音の名前が出てきて“ドキリ”とする。
慌てて注がれたばかりの水を一気に飲み干す。
「一馬くんって顔も小さいし脚も長いから、何を着せても似合いそうだものね…」
何を着せてもって…あかりさんみたいのは、やめて下さいよ…