海で・・ 292
女性もやるんだ…と、なんだか感動を覚えたあの日…
僕はあの時と同じぐらいに、ドキドキし…興奮していた。
握りしめていた手は、もうそれだけでは堪えられず、チャックを下ろし、パンツの上から主張する頂きをそっと撫でていた…
おろしたての真新しい布地には、粘っこい液が既に染みをべっとりと作っていた…
…せっかくミキさんに買ってきてもらったのが…
「あっ…ん、んっ、ふ…」
…そのミキさんが扉の向こうで自ら…
このままではいけないと思っていた。
この場から立ち去ってトイレで抜くか、服を脱いでミキさんと…
いやいやここはトイレに行くべきでだよな…
あんなことをやっている姿を見られているなんて分かったら、ミキさんはすごい恥ずかしいと思うにきまっている…
僕だって1人Hに耽って、間抜けな顔をしているところなんて、誰にも見られたくはないもんね…
僕は後ろ髪を引かれる思いで、そっと扉を閉じる…
「あっ…んっ、ああんっ!」
ミキさんの声がひときわ大きくなったような気がした。
脱衣所から逃げるように僕は立ち去り、トイレに駆け込んだ。
…
トイレから出ると、ミキさんが濡れた髪をタオルで拭きながらやって来た。
「ちょっと長かったかな?」
「いえ、そんなことないですよ」
僕は素知らぬ顔で平静を装うものの、目を合わすことも出来なかった…
「どうかした?…何か様子が変よぉ」
不思議顔のミキさんは、抱き着くようにして僕の肩に両手を回してくる…
「べ、別に変なことなんてありませんよ〜」
僕は濡れた髪から漂うシャンプーの香りを吸い込みながら、その頭を抱きしめた…