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海で・・
官能リレー小説 - 年上

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海で・・ 272

うわぁ〜
口の中いっぱいに広がる何とも言えない旨味に感激する。
こんな美味しいものは、僕が15年生きてきた中で始めて感じるものだった。

シェアされた皿を手にするホテルマンたちもそれは同じだとみえ、それがこの後どう反応するかなど忘れてしまったかのように、次々に口に運んでいる。

「男の人がガツガツと食べる姿って、なんか気持ちいいものね…」
唯さんがシャンパングラスを傾けながら微笑む。
顔が高揚しているのは、アルコールのせいだけじゃないのだろう…

「お味はどう?」
アヤさんが聞いてくる。
「うーん、美味しいです」
さすがに超一流のホテル、腕利きの料理人が作るものだからね。

…うーん、しかし美味しいんだけれど。
あかりさんが作ってくれたものとは違い、食べても身体にやってくる熱さを感じない。

「身体の具合はどう?何か込上げてくるものとか、火照ってくる感じは無い?」
メモを片手に、アヤさんはまるで研究室の女医のような赴きで訪ねてくる。

「あ、はい…得にこれといったことは…」
僕は目の前の料理を、ホテルマンに負けじと口に頬ばりながら答える。

「一番若い一馬くんに効き目がないなんて、速効性には欠けるのかしら?…」
唯さんは壁際に立ったままに精力料理を食べているホテルマンたちの股間を眺めながら、溜め息を漏した…

…期待されても、現れないものは現れませんよ
それでも、料理自体は普通に美味しかった。
アヤさん、ミキさん、唯さんも自分のメニューはしっかりと味わっていた。

「美味しかったです」
「喜んでくれたら嬉しいな。まだ、デザートもあるから」
おっと、まだでしたか。
ミキさんの頬が少しつり上がったぞ。

女の人は幾つになっても甘いものが好きなんだな…
僕はそんなミキさんを微笑ましく眺める。

「アルコールも入っちゃったし、今晩はここに泊まっていかなぁい?」
赤い顔をした唯さんが、空になったドンペリを振りながら言う。

「それもそうね…寝心地も試してみたいし…あなたたちもスウィートに泊まっていかない?」
デザート用の小さなスプーンを掲げながら、アヤさんは意味ありげにウィンクしてきた。

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