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海で・・
官能リレー小説 - 年上

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海で・・ 264

まだこっちにいてくれていれば、アヤさんも同行して貰えるかもしれない…
そんな期待もあった。
社交上手なアヤさんがいてくれたら、気まずい空気を一遍に明るくしてくれる筈だと思えた…
僕は半ば祈りながらアイホンを握り締め、連呼するコール音を耳に密着させた…

『はい?』
「もしもし…って、え」
『あら、久しぶりねー』
電話に出たのはアヤさんではなかった。

…ただ、状況さえわかってもらえれば、アヤさんと同等に頼りになるだろう存在。
「あぁ、お久しぶりです、せんせ…いえ、唯さん」
「今なんて言おうとした?高校生♪」
アヤさんの姉、そして中学時代の恩師というべきお方・唯さんだった。

「いえ、まだ入学式前なんで、高校生とも言えないですって…」
「あ、そうよね…中学生でも無くて高校生でも無い…なんか蝙蝠みたいだね…」
「蝙蝠ですかぁ?…それなら吸血鬼になって唯さんのこと、襲っちゃいますよぉ」
「クス…それもいいかも……一馬くん夕食まだでしょ?…」
「あ、はい…」
「高校生になる御祝いにご馳走するから、何処かで会いましょ!」

「…今からですか?」
「もちろん♩一馬くん、お母さんの体調、よくないのでしょう?」
担任だった手前、唯さんは僕の家庭状況を把握していた。
…父さんについてはよく知らないが。

「彩ちゃんと優ちゃんも一緒に連れて来るから」
「マジですか?」

梨花さんの相談をするつもりだけだったのに…なんだか凄いことになってしまったような…
仕方ないかぁぁ
まあ、こういうことは1人に相談するより、大勢の意見を聞いた方がいいかもしれないしな…
そんなことを考え自分を納得させながらも、僕は楽しくなるであろう今晩の夕食を心待ちにしていた。

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