海で・・ 261
「えっと、まあ、その、雰囲気とか、いろいろと」
「そっかぁ…」
適当に曖昧にしてその場を取り繕う。
少し不満そうなあかりさんを何とか制す。
「…もし、私が一馬君のお母さんになったら、戸惑うよね?」
…思っていたことを突かれて、ドキッとする…
「あ、はい…まあ母さんってより、姉貴としか思えないかな…。」
僕の答えにちょっと肩を落とすあかりさん…
「それはそうよね…私だってこんなにカッコイイ息子がいたら、毎日ドキドキしちゃうものね…」
「えっ?ドキドキって?…」
「やだぁぁそんなこと言わせないでよぉ〜」
…なんか急に頬を赤く染めてデレるあかりさん。
…僕、何か変なこと言いました?
「…それはいいとして、私、一馬くんに受け入れてもらえたと思っていいかな…?」
「何言ってるんです…父さんの大切な人を否定するなんて、僕にはできないです…」
「ありがと…やっぱり、優しいのね」
「親父のあのパンツを見た時から、ずっとどんな人だぁろう?って気になっていたんです。
金目当ての水商売のお姉ちゃんとか、親父よりもずっと年上のマダム系だったらどうしようとも思っていたんです。」
「ふふ。お父さん人がいいから、そういう人に引っ掛かりそうだものね…」
「はい。親父ってどちらかというと、女の人を攻められると弱い感じがするし…」
「ふふふ。子供のくせによく分かっているじゃない…お父さんの好きな体位は…騎乗位よ…」
それ言っちゃうんですか!
…でも、それを知っているところ、あかりさんは父さんとしたのは一度や二度ではないのだろう。
父さんの上で乱れるあかりさんの姿を想像してしまう。
収まったと思った興奮が、戻ってきてしまいそうだ…
「…あかりさんは、その、父さんとしていて、どう思ってます?」
思わずそんなことを聞いてしまった。