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海で・・
官能リレー小説 - 年上

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海で・・ 25


―翌朝。
いつも通り、学校に行くと、教室はいつもに比べて異様なほど静かだった。
…それもそのはず、秀人たちがいないのだから。

昨日の今日だから、秀人含め4人は休み。
停学とかの処分はないので(そもそも中学だしね)、おそらく自主的に全員休んだと考えられる。

「まったく、真帆ちゃんを捨てた罰が当たったんだぞ」
木崎さんが呆れ顔でやってきた。
「あいつも今回のことでおとなしくなるんじゃないかな?」
「…どうだろうねぇ」

相変わらず、窓際の信藤さんは寂しそうな顔である。

HRで先生が昨日の秀人たちの一件を話す。
先生の話によれば秀人たちは反省しているといい、明日か明後日からは学校に来るという。
(隣の木崎さんは「ホントかなぁ」と首を傾げていたが)

最後に「皆もこうならないように」と注意され話は終わる。
ミキさんと僕のお付き合いは健全そのものだからいいよね?と心の中で思うのだった。

―その日の授業は何事もなく終わった。
授業後、先生との進路面談があったので、少し遅くまで学校に残っていた。

教室には誰もいないだろう―と思って入ろうとすると、人影が見えた。
扉の影から覗き込むように見ると、信藤さんが一人ポツンと、自分の席に座っていた。

相変わらず、寂しそうな顔をしている信藤さん。
昨日の一件までの秀人の行動や、それに対して憤る岩波さんや木崎さんの表情を思い浮かべると、非常に複雑だ。
そう思うと、早く教室の中にある鞄を持って帰りたいところだが、今は教室に入るのを躊躇ってしまう。

…?
もう一度信藤さんのほうを見る。
何かがおかしいのに、僕は気づいた。

信藤さんの左手は、彼女の胸にある。
その手は胸を中心に、円を描いているように見える。
そして、右手は、どこにあるか見えない…?…いや。
信藤さんの右手は、スカートの中…
ってことは、まさか…

そう思っているうちに、左手も制服の中に潜り込ませていく信藤さん…
これはもしかして…自慰行為…?

僕は眼を見開いて硬直した。

秀人とはサイズを計測し合った折りに、互いの昂ったモノを慰め合ったことはあった。
しかし、女の子のそれを見るのは始めてで、僕にはあまりにも衝撃的光景だった。

女の子だってやる子がいるのは、アダルト雑誌で読んだことはあった。
それでもそれは男とは違い、どこか性に飢えたごく一部の子だけが、その欲求を満たす為にやるのだろうと、勝手に思い込んでいたのだ。

信藤さん・・・・

僕は疾風のようにドクドクと打つ心臓の音が、彼女に聞こえはしないかと気が気ではない。
汗ばんだ手の平をグッと握り締めるが、その手は興奮のあまり小さく震えていた。

そんなスケベ心一杯の僕に、見られていることなど知る由もない信藤さんは、小さく腰を浮かせた。
前屈りで尻をちょこっと突き出し、スカート内に両手を入れたかと思うと、再び椅子に腰を下ろす。

足首にストンと小さな布が絡んで落ちる。

(え?・・・)
僕は、あんぐりと開いた自分の口を押えることもできなかった。
上履きの上で丸まっているナイロン地のそれは・・確かにパンティーに間違いなかった。
「(…パンティーを脱いだ…?)」
自分の目を疑った。

クラス一、いや校内一の美少女といっても過言ではない信藤さんが…
誰もいなくなった放課後の教室で一人、こんなことを…

信藤さんの表情は、さらに切なさを増したような気がした。
そして、少し荒くなった彼女の吐息が、はっきりと僕のほうにも聞こえてくる。

信藤さんの横顔は、当然ながら、実の姉であるミキさんに良く似ていた。
まるでミキさんが目の前で自慰に耽っている…そんな錯覚に陥った。

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