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海で・・
官能リレー小説 - 年上

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海で・・ 24

アヤさんからの返信はなかなか来なかった。
意を決して直電してみるが、それは直ぐに留守電を伝える無機質な女の声に繋がった。
電波の届かない地下のクラブででも遊んでいるのだろう?と思え、
一旦そう思うと、その憶測は間違いなくそうだろうと思えてきて、僕は諦め風呂場へ立った。

考えてみると、夕べのミキさんとの交わりからシャワーも浴びてはいなかった。
そそくさと服を脱ぎ、洗面所に写り込む自分の裸を見て、仰天した。

幾つもの赤い小さな痣・・それは首筋から足先まで・・股間を中心に広がっていた・・

それがミキさんが着けたキスマークだと気づいた僕は、あの情事を思い出し、ニヤリと笑った。

風呂から上がる。
パジャマを着て部屋に戻ると、携帯がけたたましく鳴り出した。

「おっ…あ、違うのか」
電話の主はアヤさんではなく、同じクラスの友人・鶴田だった。

「もしもし、どうした?」
「一馬、ついにきちまった」
「何がだ」
「秀人が女遊びの行き過ぎで警察のご厄介になったんだ」
…いつかは来ると思っていたが、まさか今来るとはな。
あの時素直にアヤさんと付き合っておけばこうはならなかったものを。

ご厄介になったのは、秀人を含め、友人の男4人。
人妻をナンパするからだよ。

鶴田からの話を聞いて、呆れるアヤさんの顔や高笑いする木崎さんの顔が容易に浮かんだのだった。

とは言うものの、秀人とは無二の親友。
オナを教わったのも、モノの測りっこをしたのだって、秀人とだった。
それにあいつがいなかったら、僕は今だ童貞で、ミキさんと知り合うことも無かったのだと思うと、放っておく訳にはいかなかった。

「畜生・・こんな時に・・」
僕は軽く毒着くと、濡れた髪もそのままに、慌ててジーパンに履き替えた。
…と思ったら、今度はメールの着信。
メールの主は秀人だった。
どうやら、お叱りを受けて帰る途中だったようだ。

メールの内容は、なにやら言い訳ばかりで。
僕はこう返した。
『これに懲りて今後はおとなしくするんだな』

これで秀人もおとなしくなるんじゃないかなと思い、再びパジャマに着替える。
さて、明日の学校ではどうなるか。

と、そこに。
メールの着信…ようやくアヤさんから来た。

『美貴の家庭教師のバイト…ね。それが実の妹さんだったら物凄い偶然ね。私は…深い話は聞いてないから、そこまで詳しくは分からないなぁ』
うーん…アヤさんでも分からないか。

しかし
『でも、美貴が教えてる子が成績が上がってるってのは本当みたい。美貴も嬉しそうに話してたから』
信藤さんの成績は最近急上昇中だという…これは…

なんとなくだが、事実に近づきつつあるようだと、僕は思った。

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