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海で・・
官能リレー小説 - 年上

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海で・・ 230

「それに、野上さんが気になってた奴も結構多かったと思うよ?」
「…それは、本当に私のことを見てくれたと思うかい?」
…さすが、鋭い。

「背を伸ばしたくてあれこれして、牛乳を毎日がぶ飲みしてたら、背は伸びない代わりに見事にこんなになってしまったのだよ」
「は、はあ…」

…秀人がホルスタインと呼んでいたけど、正しくそれは正しかった訳かよ…

「自分で好きでこんなになちゃった訳ではないから、結構恥ずかしかったりするのだよ。」
「そうなの?皆好きだと思うけどな…」
「男の鈴木くんには分かるまい、例えばズボンの膨らみが絶えずモッコリと大きく膨らんでいると思いたまえよ…」
凄い例えですね…そりゃあ、そんなことになったら、いつも勃起しているみたいでメチャ恥ずかしいですが…

「…まあ、そんなわけで、私は今までこの身体で得してきたことなんて感じなかったわけよ」
「…女の子からは羨ましがられない?」
「…多少はあるけど、私はむしろなかった方が羨ましいと思うよ」

「それにさ…」
野上さんの表情がさらに曇る。
「何かあったの?」
野上さんは僕の耳元に近寄り、囁く。
「れ、レイプ…されたの…」
…その言葉に、返すことができなかった。

背筋に冷たいものが走った。
前にミキさんも受けたという、その卑劣極まりない行為が甦り、苦さにも似た嫌なものが込み上げてくる…
「ごめん…僕、何も知らなくて…」
テーブルに置かれた野上さんの手に掌を重ねる。
「許せないよな…」
僕は同じ男として、自分の欲望だけに邁進する男が許せない気持ちでいっぱいになった…

野上さんの手が震えている。
必死で何かを押し殺しているのが僕にも伝わった。
「…2年のとき、テニス部の、あの顧問…着替えてたら、いきなり襲われて…」
…それが野上さんの処女喪失…無理矢理だなんて、最悪だ。
「もういいよ。辛いなら言わなくていい」
俯いて肩を震わす野上さんを、男として、愛してあげたいと、心から思った…

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