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海で・・
官能リレー小説 - 年上

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海で・・ 220

頬を赤く染めて、こちらを見つめる優ちゃん
…おい、まさか、本気なのか?

その悪戯っぽい顔は、まさしくアヤさんそのものだった。
アヤさんの高校生時代もこんな感じだったのだろうか。
…だとしたら人気があるのも当然だよな。

…でも、出会ってまだ時間が経ってないのに…
「一馬さんのこと、唯姉と彩姉からいろいろ聞いてますから…」

…からかっているのか?アヤさんの妹だったら、充分に有り得る…
思わせぶりな態度をとって、こっちがその気になった所でサッと身を翻す女の子って、可愛い子に限って許されることだもんな…
そっちがその気なら、僕だって負けてはいられないよ…

「優ちゃん…僕の顔以外も好きになりたいって言ったよね?」
「う、うん…」
「それじゃあ…僕の大切なトコロも…好きにれるのかよ?」

「もちろん…好きな男の子にだったら、どんなところだって…」
優ちゃんは頬をさらに赤く染めながら、意を決したかのように言う。

…沈黙
優ちゃんの言ったことを素直に受け止めれば、今すぐにでも唇を重ねたりベッドに押し倒したりすることだって可能かもしれない。
…でも、僕らは今日、今さっき出会ったばかりだ。

言葉の遊びに過ぎないのだと、勝手に僕が思い込んで言った言葉が、返って裏目に出てしまった。
優ちゃんは僕をからかっている訳では無く、純粋に僕に興味に近い好意を抱いてくれていることは、どうも間違い無さそうだ…

だからといっていくら僕でも、出会って1時間も経っていない女の子を抱くのには抵抗があった。
スポーツクラブでの経験を除けば、今まで僕が身体を重ねてきた女性たちとは皆、関係する前から少なからずとも愛情を抱いていてのだから。

「一馬さんは、好きな女の人とか、その…彼女とか…」
優ちゃんが照れながら聞いてくる。

…さすがにアヤさん、そこまでは言わないよな。
ミキさんや真帆の存在を知ってたら、優ちゃんだってさっきのような言葉は絶対に言わないだろうし。

…しかし、答えには困る。どう言えばいいものか。

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