PiPi's World 投稿小説

海で・・
官能リレー小説 - 年上

の最初へ
 217
 219
の最後へ

海で・・ 219

「この部屋で秀人さんと一馬さんは、一緒に成長したんですね…」
「ん?うん…ガキの頃からの幼馴染みだからな…」
確かにそうだった。
初めて毛が生えた時、見せあったのもこの部屋だったし、無理して互いの皮を剥き合ったのもこの部屋だった。
秀人が調達してくるエロ雑誌をオカズに、二人して扱いたのは数えきれないし、それは決まって優ちゃんが今座っているベッドの上だった。

秀人とこの部屋でしたことの思い出といえば、決まってそんなことばかり。
とても優ちゃんに話せる内容ではないな。

「そういうお友達がいるって、なんだか羨ましくなっちゃいます」
「え?優ちゃん、もしかして」
「友達がまったくいなかったというわけじゃないんですけど、そこまで気の許せる相手はいなかったかなぁ、って」

「秀人とは気は許せたけど、だからといって心を許し合ってたかったっていうと、そうでも無いんだ…」
「心ですか…?」
「ああ、アヤさんとの結婚の時だって、シカゴに行くことになった時だって、僕には何の相談も無かったんだぜ…」
「そうなんですか?…それでも秀人さんのその時の気持ち、何となく分かる気もします…」
「分かる?…」
「ええ…一馬さん優しいから…話せば一緒になって悩んでくれそうだから…
だから秀人さん、心配掛けたくなくて、一馬さんには何も相談できなかったのかもしれないなって…」
そう言えばあの時、秀人は僕を避けるみたいに行方をくらませたんだったよな…

あのときは真帆のこともあったから、秀人を一方的に責めてしまったが、今となってはそれが間違っていたのかとも思った。

「…ところで、アヤさんと秀人は、結婚式はやるのかな?」
「彩姉の出産後に、落ち着いたら行うって言ってましたよ。親族のみの予定だけど、一馬さんも出席するなら、彩姉も秀人さんも喜ぶと思いますよ」

「秀人はいいとしても、アヤさんの花嫁姿は是非見たいよなぁ〜」
「あら秀人さんのタキシード姿だって、カッコいいと思いますよ」
「アイツは容姿だけはイケてるからなぁ〜タキシードなんて着ると、王子様になっちゃうんじゃないか?」

「一馬さんだって負けていませんよ…私、好きです…一馬さんの顔…」
「え?…止めろよ、そんなこと言われると、本気にしちゃうぞぉぉ」

「いいですよ…私、本当に好きです…一馬さんの顔…
 顔以外も…好きになっちゃ…だめですか?…」

SNSでこの小説を紹介

年上の他のリレー小説

こちらから小説を探す