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海で・・
官能リレー小説 - 年上

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海で・・ 215

まあ一人っ子の僕にはどんなに考えても、分からないことではある。
同じ屋根の下に同年代の兄弟がいるって、羨ましいようで僕にはなんだか怖かった。
増しては、秀人みたいにあんなにも綺麗な姉貴なんぞがいたら、姉弟の境界線を軽く越えてしまいそうに思えたからだ…
それでも同性の姉妹だったら、また違うんだろう…
僕はまだ見ぬアヤさんの妹に思いを馳せながら、ボディーソープを全身に塗りたくった。

兄弟が欲しかったか?と聞かれれば、イエスともノーとも言える。
秀人や茜からは『頼もしさ』も『鬱陶しさ』の両方ともを聞いているだけに、少し複雑ではある。
…最も、僕の母さんはもともと身体が弱く、僕を生むのでもものすごい難産だったと聞くから、父さんは早くに二人目以降を諦めたのではないかとも思える。

風呂から出て、身体と髪の毛を拭く。
第一印象が肝心だから、少しでもサッパリ小奇麗にしないとな。

目についた父さんのコロンを脇の下にスプレーしてみる。
ミント系の爽やかな香りだけど、慣れてはいない僕にはそれが自分から漂うことに抵抗感を覚え、慌てて湿った脇毛を水で拭き取る…
…やっぱ、自然がいいよね、自然が…

後は何を着るかだよな…
ゴムが緩くなったボクサーパンツを手に取り、思案する。
父さんには悪いが、ちょっと拝借してもいいよね?
僕はフリチ○のまま、風呂場を出た。

そのまま自分の部屋へ。
押し入れの中から昨日入れた父さんのあのパンツを取り出す。
…父さん、悪いけど借りるよ。
こういうのは僕くらいの年頃の男がはいた方が似合うんだよ…なんて言ってみる。

服とズボンをはいてビシッと決めたところで
ピンポーン
どうやらアヤさんと妹さんがいらしたようです。

キュッと引き締まる臀部を気にしながら、階段を駆け下りる。
脚を動かす度に股上に食い込む布地の触感は、父さんが落ち着かないと言っていたのが分かるようだった。
とはいえ普段ボクサーブリーフも穿く僕に比べて、トランク派の父さんの方がよっぽど刺激を受けていたのだろうと、可笑しかった。
…もしかしてそれを狙ってパンツの人は、父さんにこのパンツをプレゼントしたのか?と思いながら、僕は玄関ドアの覗き穴に片目をつけた。

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