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海で・・
官能リレー小説 - 年上

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海で・・ 209

母さんはまだ病院から戻ってはいなかった。
僕の受験で気が張っていいたのだろう、それも終わると今までの疲れが一気に出たかのように、具合悪そうに寝込む日々が続いていた。
…また入院なんてことに、ならなきゃいいんだけどな…
僕はシーンと静まり返った独りっきりの部屋で、紅に染まる夕暮れの空を、窓からじっと見つめた。

そこに
「ただいま」
「お帰り、父さん」
父さんが仕事から帰ってきた。

「母さん、まだ帰ってないんだ」
「ああ、さっき電話かかってきたよ。だから、今から二人で外食だ」
「ええっ?」
「外でメシ食べて、その帰りに迎えに行くとちょうどいいってさ」
「あ、そうなんだ」

「すぐに着替えるから、お前も準備しちゃえな…」
父さんは僕の前でおもむろにスーツを脱ぎだす。

…あれ?、父さんトランクスじゃないや…
父さんが掃いていたのは、昔っから愛用しているトランクスでは無く、股上も浅い、小洒落たローライズだった。

「…あれ?父さんそんな下着あったんだ」
「ああ、これか?この間誕生日プレゼントで貰ったんだよ」
「…誰から?」
「職場の若い女の子にね。母さんには内緒にしてくれよ…貰ったのになかなか穿く機会がなくてな…」
母さんがいないと、洗濯も父さんがするのが家の通例だ。
そんな父さんの顔は、少し嬉しそうだった。

考えてみると父さんもまだまだ男盛り、病弱な母さんとは頻繁にセックスも出来ないのだろう…
それを思うと、Hなパンツを掃いて、女の子と浮気の一つや二つしていても可笑しくはなかった。

…父さんも大変なんだな…
半年前の僕ならば決して思いもしなかっただろう、父さんも性欲を持て余す同じ男として、同情すらする。

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