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海で・・
官能リレー小説 - 年上

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海で・・ 206

「ふふふ」
ミキさんは微笑んで誤魔化す。
「…で、本当のところは?」
「答えは、イエスでもありノーでもある…そんなところかな」
「…どっちですか」
「好き…というか、頼れる人、尊敬できる人、って感じかな…あの時も言ったけど、彼は学生時代は有名なアスリートだったし。それに比べたら私って、平凡な女の子だし…」

「ミキさんが平凡?!…そんなことある訳ないじゃないですかぁ!
そんなことそこらに歩いてる女の子が聞いたら、怒りますってぇー」
僕はまくし立てるように、ミキさんの発言を否定した。
「でもやっぱり、藤堂さんに比べたら、私なんか…ってあの頃は思っちゃったのよね…」
…今のミキさんは誰もが羨む程にキラキラと輝いているけど、大学時代のミキさんは、僕みたいにコンプレックスを抱えていたんだろうか?…

「昔はこれでも悩んだんだから…バージン捨てるのも遅かったし…」
「まあ、それは人それぞれでしょう」
「そう言ってくれるととても嬉しいな。だから私、一馬くんが好きでよかったと思う」
「ミキさん…」
思わず感動した。

「私たちが初めて出会った海のときも、彩に誘われてついて行っただけだったんだよね」
「そうだったんだ…」
「彩のほうが積極的で、周りからすごく人気があったんだよね」
…そうすると、お互い似たもの同士だったのかな、やっぱり…

「あの時は凄く緊張していたのよ。だから彩が気を使ってくれて、なるべくこ慣れてなさそうな、真面目な男の子に声を掛けたのよ。」
「それが僕と秀人だったんですね」

確かに…秀人は初体験を卒えて日も浅く、僕はといえばAV三昧のバリバリの童貞だった訳で、それを考えるとアヤさんの見る目は間違ってはいなかった。

「そのとき思ったんだ、私って年下の男の子がタイプじゃないかって」
「えっ、そうなんですか?」
「うん…それで、性格が似ていそうな子の方…一馬くんを選んだの」
「あ、そ、そうなんだ…」
僕はあのとき、顔が好みでミキさんを選んだけど、正直中身までよく考えていなかった…

「…ホントは恥ずかしかったんだよ?人は全然いないけど、お外でエッチするのなんて人生で初めてだったんだから…」
「いや、僕、あのときがそれこそ人生で初めて…」

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