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海で・・
官能リレー小説 - 年上

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海で・・ 185

ミキさんお隣のマシンに跨り、ゆっくりとペダルを漕ぎ出す。
「その代わり、プールでは二人きりだから…」
そう言うミキさんの言葉に、思わずドキッとする。

しかし、先程からどうしても気になるのがあの男の人の存在だ…
「彼の事が気になるのね」
「まあ…」
「あの人は、学生時代は有名なアスリートだったの。それこそオリンピックにも出れるくらいの実力のあったね」
「へぇ…」

「大学時代は、それこそスターのような存在だったは…」
確かに…と思った。
今でもあの男から醸し出される空気には、オーラのようなものが感じられた。

「それで…」
ペダルを緩め、ミキさんを見る。

ミキさんはサドルから腰を浮かせ、僕の問いをかわすかのように脚の回転を速めた。

その後、他の器具を使って筋トレをしたが、さすがに例の彼のような力はないので出来る範囲内でやってみた。
「一馬くん、結構やれるんじゃない?」
「うーん、そうですかね?」
「私じゃ上がらないもの」
「いや、ミキさんは…」
「でも、鍛えるのもたまにはいいでしょ?」
「そうですね」

ミキさんは腕時計をちらりと見やり
「そろそろプールに行きましょうか。ロッカーで水着に着替えてきてね」

軽くウインクをするミキさんは、そそくさと女子更衣室に姿を消した。
「君、美貴とはどういう関係?」
またしても背後から声を掛けてきたのは、あの男だった。
「い、いえ…別に…」
この男の前で恋人と言うのは、憚られた。
「別にってことも無いだろ…好きなのか?…」
「あ、いえ…はい…」
僕はしどろもどろになってしまう…
何たって、こんなに格好いい人は、僕はテレビでしか見たことが無かったのだ。

「そうか…」
彼は少し寂しそうな顔をしながらトレーニングルームに戻った。
もしかしたら、あの人もミキさんのことを…

物思いに耽る暇などなく、僕も更衣室に向かい海パンに穿きかえる。
まあ、これでも泳げるよな。

何しろプールを貸切できるのだからさっきよりも興奮している。
更衣室の通路からシャワーを浴びつつ、プールに向かった。

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