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海で・・
官能リレー小説 - 年上

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海で・・ 150

ここは経験者である自分がリードしなければいけないことは分かっていた。
それでも手の平には油汗が染み出してくる。

勇気を振り絞って顔を近づける…
喉仏が自然に上下した…
"ごくっ"とした音が、やたらと大きく部屋内に響く…

鼻頭を合わせる…
木崎さんは長い眉毛をそっと閉じると、顔を少し傾けた…

僕が唇を近づけると、木崎さんも自然と顔を近づけ、お互いの唇が重なり合う。
僕はそっと木崎さんの背中を抱いて、こちらに寄せた。
「んっん…」
木崎さんが少し唸った。

…唇を離す。
「…ふふっ」
少し頬を赤くして、木崎さんがはにかんだ。

こんなに優しいキスは久しぶりだった。
何時の間にかミキさんと真帆とのキスは、どちらかが早急に舌を突き入れ、互いに口内を舐め回すのが常になっていた。
それはセックスの前儀としては当たり前のことなのだけど、唇を合わせるだけでこんなにもドキドキと心臓が高鳴るものだったのだと、僕は初心を思い出す気分だった。


「なんか、初めてでドキドキするな」
木崎さんが頬を赤く染めて言う。
「誰だってそうだよ…でも、僕も緊張してる」
「鈴木くんは初めてじゃないじゃん」
「木崎さんが初めてだから…」
「私のことは気にせずに、してほしいな」
「うん…」

緊張はまだ収まらない。
それでも、僕は木崎さんを優しくベッドに寝かせる。


「大丈夫、心配いらない…」
木崎さんに言っているのに、それはまるで自分に言い聞かせるようだった。
「うん…」
不安げ気に頷く木崎さんを確認し、震える指で釦を外す。
黒いレースのブラ…
それは以前、真帆が着けていた物とお揃いだった。

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