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海で・・
官能リレー小説 - 年上

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海で・・ 137

真帆のことを気にしつつも、僕は気になったことをミキさんに尋ねる。
「ミキさんは、秀人のことは気にならなかったの?」
「うーん…気にならなかったといえば嘘にはなるけど…秀人くんは、いろんな意味で遊びなれてるって言うか」
ミキさんは続ける。

「それに、私は一馬くんみたいなピュアな男の子が好きだから」
「うぇえ!?」
ミキさんは微笑んで僕の頭を撫でる。


「自信持っていいのよ。一馬くんには一馬くんの魅力があるは。
 それは見た目とかの問題じゃなくて、その人が持っているハートなの。
 あ、一馬くんの見た目だって私は好きよ。高校生になったらどんなイケメンになるんだろうって、楽しみ半分、不安半分よ。」
「不安?・・」
「ええ、それは不安よ。7割りが女子ばかり学校ですもの、一馬くんが心配した以上に、私の方が心配になるは。」

「ミキさん・・・ミキさんがそんな風に考えてくれているなんて・・なんか僕、感激です!」
僕はミキさんの手を両手でがっしりと握り締めた。

「ふふ、大袈裟ねぇ。一馬くんはもともとそれだけの素材なんだけどなぁ」
「ホントですか?」
「ええ、もちろん」
それは素直に嬉しいことだった。

真帆が洗い物を終えてこちらにやってくる。
「一馬くんが他の女の子にも気にされることは嬉しいんだけど、ちょっと不安だなぁ…」
「あれ?真帆も同じだった?」
「うーん…まあ、ね。少し前から、茜や初音が一馬くんを見る目もちょっと変わってたし…」
木崎さんや野上さんが、か…

そんなことは考えたこともなかった…
ガキの頃からずっと、僕は秀人の引き立て役でしかなかったのだ。
それは容姿は勿論のこと、勉強だって運動だって、それこそアソコの大きさだって秀人には敵わず、いつしか僕は、その位置こそが自分の定位置だと思い込んでいたんだ。

(もしかしてこれって、僕のモテ期到来?!)

ミキさんや真帆の不安など他所に、僕は顔の筋肉を緩め、だらしなく鼻の下を伸ばしていた。

「か〜ず〜ま〜く〜ん」
ふと正気に戻って横を見ると、不機嫌そうな真帆の姿。
「な、なに?」
「なーに鼻の下伸ばしちゃってるのかな〜?」
「い、いや、別に…」
「ふっふん、さーてーはー『人生最大のモテ期到来!』なんて思ってるんじゃーないかな〜?」

うぇえええええ!?
真帆さん、アナタいつから人の心を読めるようになったんですか!?

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