海で・・ 134
そうやって一生懸命に僕のモノから絞り出そうとする真帆の姿に呆れつつも、何かよくわからないけど嬉しさと安心感を感じていた。
やっと、二人に本当のことを言うことができた。
そして、二人がそれを受け止めてくれた。
僕とミキさんと真帆の3人で過ごすこれからが、今はとても楽しみなのだ。
「へへへ。もう出ないね。」
口を拭いながら、顔を上げる真帆にキスをした。
気を失ったミキさんの髪を、指ですいた。
フローリングの床には、幾つもの白濁が点在し、それが光り受けキラキラと光っていた。
それは夏の海で見た、波光のように煌めいていた。
…それから数十分後。
乾燥機に突っ込まれた僕の服はすっかり乾いていた。
ミキさんには申し訳ないが、やっぱり僕にはミキさんのサイズでは小さかったようだ。
…ミキさんは女性の割には長身で、モデルのようなのだけど。
そんなミキさんと真帆はお風呂に入っている。
まあ、アレだけ豪快に浴びせちゃっているわけだし…
…でも、決意して、本当のことを言って、そして二人とヤッて、清々しい思いだった。
フローリングのすぐそばでは、さっきまであれだけ元気だったミキさんの愛犬・キャンディが気持ちよさそうに眠っていた。
僕も真似して、乾いた服の上に寝っころがる。
今だ裸の肌に、温々としたそれは気持ちよかった。
気づいたキャンディーが側にやって来て、ペロペロと僕のモノを舐めた。
「お前、ホント好きだよぉなぁ〜」
僕はキャンディーを抱き上げ、子供にするように「高い高い」と言って掲げた。
「さて」
一旦キャンディーを離し、僕は立ち上がる。
せっかく乾いたのだし、服を着る。
もうすぐ、新しい生活が始まる。
ミキさんと真帆との関係に変わりはないだろうけど、これからはどんな日々が待っているのだろう?
今の僕は、不安な気持ちはなく、ワクワクしていた。