海で・・ 118
「・・・・・」
目を丸くする2人を前に僕は眉を顰め、奥歯を噛み締めた。
鬱積してきた事実を口に出来た安心感か、僕の興奮も限界を向かえようとしていた。
突然に背筋に走る快感の電気が精巣を直撃し、精道を律動させ、先端目掛けて走り抜けていった。
「くっ・・」
一滴溢れ出たそれは止め処無く放出し、僕は手を使わずとして大量なる精液をパンツの中に出してしまった。
目の前の2人はしばらく驚いた顔をしていたが
「ふっ」
ミキさんが何かを悟ったように笑った。
「私が感じたことは、気のせいなんかじゃなかったのね」
「まあ、そうなりますね」
「そっかあ…真帆ちゃんは、私の妹なのかぁ…」
一方の真帆も
「ミキさんが、私のお姉ちゃんなんだ…」
「うん」
「お姉ちゃん…?」
「なーに、真帆?」
そんな姉妹のやり取り。
次の瞬間、何かが可笑しかったのか、ミキさんと真帆は目を合わせた後、爆笑していた。
(な、なんなんだよ・・)
僕の告白を、あっさりと意図も簡単に認めている2人に面喰らった。
(そんなもんなのかよ?ショックじゃないのかよ?)
もし自分が、例えば秀人と兄弟などと言われたら、こんな冷静ではいられないと思えた。
それとも、ミキさんと真帆は、薄々は感ずいていたのか?
「ミキさんも真帆も、気付いてました?」
僕は思い切って尋ねた。
「うーん、漠然としか…でも、真帆ちゃんって、なんか私に似てるような気がしてたんだ」
「ミキさんは、普段からお姉ちゃんみたいに接してたから。本当のお姉ちゃんが欲しいって思ってたから、むしろ嬉しかったかも」
2人とも、笑顔だった。
「なんだそーなのか。気をもんで損しちゃったよ。」
僕はポリポリと頭をかいた。
「ところで・・そのことを一馬くんは何時から知っていたの?」
背後に来たミキさんが僕の肩を揉みながら、耳元で囁いた。