海で・・ 117
その言葉に2人は驚いたようだった。
「あ、ごめん…」
思わず謝ってしまう。
「いいよ。一馬くんのそんな顔、初めて見た。大事なお話、聞かせて?」
ミキさんは微笑みながら尋ねてくる。
「ミキさんが言うなら。それに、そのお話を聞いたら、さらに一馬くんにしてあげたくなるかも?」
…何やら意味のわからないことを言いだす真帆。
それでも、話を聞いてくれる2人に感謝するほかない。
「今から話すことはホントのことなんだ。ビックリしないで聞いて欲しい。それと、僕のことを嫌いにならないで欲しい…」
「何言ってるの〜、ミキさんも私も一馬くんのこと大好きなんだよ?今更嫌いになんてならないよ!」
真帆が笑い飛ばすように言う。
僕はそれを制するように口を開いた。
「本当だったら、紀美子さんが話すべきことなんだろうけど・・」
「紀美子さん?それって真帆ちゃんのお母さんのこと?」
ミキさんは出てきたその名に、意外そうに首を傾けた。
「う、うん・・信藤紀美子さん・・真帆のお母さん・・」
「え?!一馬くん、お母さんに会ったことあんの?」
今さっきまでふざけていた真帆は、驚いたように目を丸くした。
「う、うん、学校帰りに偶然」
「そうなんだ。知らなかったよ…」
ミキさんが尋ねる。
「…その大事なお話、紀美子さんも関係あるの?」
「まあ、そうなります。だけど、一番重要なのは、ミキさんと真帆なんだ」
僕の言葉に2人はキョトンとする。
「私と真帆ちゃん?
いずれにしても、そんなになっているにも関わらず、一馬君がヤルのを止めてまでの話しなんだから、よっぽどのことよね。」
流石にミキさんは、落ち着いた大人の口調で言う。
「う、うん・・一刻も早く、ヤリたくて出したくて溜まんないよ。
今では勃ち過ぎて痛いんだ。
多分、先走りの中にはもう精液も混じっていると思うよ。」
「分かった!一馬くんがそんな思いまでしているんなら、真帆も真面目に聞くよ。
さあ、ミキさんと真帆にとって重要な話し、聞かせて!」
「う、うん…」
もう後戻りは出来ない。
でも、後悔もしたくない!
僕は心に決めた。
「ミキさんと真帆、2人は、血の繋がった実の姉妹なんだ…」