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海で・・
官能リレー小説 - 年上

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海で・・ 111

「…っ!」
真帆の手の感触がズボン越しに伝わる。

いや、したくないのかと言われたらそうではないのだが。
でも、この後の結果次第では、その気持ちは大きく変わる。

「さあー、見に行くぞー」
野上さんが僕らに声をかけてきたので、そちらに向かう。

合格者の受験番号を発表する掲示板。
ポケットから自分の受験票を出して、目の前の掲示板と照らし合わせる。
「209…」

207 208 209 210
「おおっ!?」
見つけた。
「やったぁ!!」
隣で真帆が飛び跳ねて喜んでいる。
「へへー、やったねー。私ら皆合格だよ」
木崎さんもニコニコ笑っている。

「よかった…」
僕は思わずホッと胸を撫で下ろした。

木陰に身を隠し、僕は約束通りに母さんに合格の報告を入れた。
電話口で母さんは声を詰まらせ泣いていた。
「これで一区切りついたわね・・」
母さんの嬉し泣きの声が僕の胸に響いた。

(一区切り・・か)
僕にはまだ吹っ切れない思いがあった。
遠くで僕を探す真帆の姿が目に入った。

ミキさん・・・真帆・・・


母さんへの報告を終え、真帆たちのいるところへ向かう。
「あ、一馬くん!」
僕の姿を見つけると、真帆はこちらに向かって駆け寄ってくる。

厚地のダッフルコート越しでも、真帆の胸がユサユサと揺れているのが分かった。
回りの男たちがそんな真帆に、熱い視線を向けているのも見てとれた。

真帆はそんじゃそこらのアイドルなんかよりも、数段に魅力的で可愛いのだ。

「ミキさんに連絡?」
白い息を吐きながら、真帆はニッコリと笑う。

「いや、家に・・」
僕は少しばかりの照れくささを感じ、視線を落とした。


「そっか」
真帆は表情を変えずに短く言う。
「ねぇ、一馬くん家って、お母さん、家にずっといるの?」
続けてそう尋ねてくる。

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