海で・・ 1071
あの時はこれからの期待と不安で、普通よりも長く感じたのかもしれないよな…
まあ期待通りにミキさんとアヤさんに出来い、僕はミキさんと初めてのセックスをしたんだから、夢が叶ったって訳だよね…
「ミキさん…愛してます…」
波光の煌めきに目を細めながら、僕はボツリと呟いた…
「私も…一馬くんのこと、大好き…」
ミキさんがはっきりと言う。
その言葉が何より、嬉しかった。
海を見ながら車は目的地の店に近づく。
「真帆とは今日は…」
「連絡しようと思ったけど…今日は一馬くんと2人の方が良かったかなぁって…」
それは僕も同じだ…
初音に連絡しようかとも思ったんだけど、やっぱりミキさんと2人で行きたかった…
「2人っきりっていうのも、なんだか久しぶりですよね…」
名古屋に行った時だって、2人だけにはなれなかったしな;
「そうね…お店に入る前に、ちょっと2人だけでお散歩する?…」
ミキさんからの提案に僕は頷く。
2人きりでいられるなんていつ以来だろうと考えてしまった。
だから、できるだけ長く2人の時間を楽しみたかった。
お店からは一旦過ぎて、海岸線の道までやってきた。
駐車場に車を止めて、降りて2人で歩く。
まだ人気はない。それに気づいてかミキさんが僕の手を握る。
「覚えてる?…ちょうどあの辺り…」
砂浜の先に手を伸ばすミキさん…カモメが低空を飛んでいた…
「もちろん覚えていますよ…ミキさんのビキニ姿…今でも目に焼き付いてますから…」
僕は二ヤッと笑い、握る手に力を込めた。
「クスッ…一馬くんのことだってはっきり覚えているは…まさか中学生だなんて思いもしなかったけどね…」